パレスチナ名物ムサッカンとクナーファ

パレスチナはもともと豊かな食文化をもった地域で、料理は民族のアイデンティティと深くかかわっています。長期間にわたる占領と、グローバル化の波にさらされ、パレスチナの食の伝統は今、衰退の危機にありますが…。一緒にパレスチナ料理を作りながら、パレスチナの過去・現在・未来に思いを致してみませんか。

ムサッカンは、伝統的には新物のオリーブを絞ってオリーブオイルを作る時期に食べられる料理とされています。柔らかく煮込んだ鶏肉の優しい味、玉ねぎの甘み、中東独特のスパイス「スマック」のエキゾチックな酸味とオリーブオイルの香り、アーモンドのカリカリ食感・・・美味しいスープをしみ込ませた平パンで、それらをくるりと包み込んでほうばる、パレスチナの名物料理、それがムサッカンです。新しい味に遭遇してみてください。

また、もう一つの目玉は中東で愛されている伝統菓子の「クナーファ」です。極細の麺状の食材「カダイフ」で、非熟成チーズを挟んで焼き、シロップをかけたお菓子。焼きあがったばかりのクナーファは、外はカリッ、中はトロリ。日本ではなかなか食べる機会のないクナーファを、ぜひ味わってみてください。

ビーツとオレンジのサラダなどの副菜も作ります。