2025.11.06(Thu)ブログ
デーツにディップ
先日、サウジアラビアの友人マラムさんに、デーツのおもてなしセットをいただきました。落ち着いた黄色と緑に彩られた缶にぎっしり詰まったkhalas種の小ぶりなデーツと、別の容器に入ったデーツシロップ、そして縦割りピスタチオがセットになって、同じ黄色と緑の、アラビア窓のイラストが描かれた箱に収められていました。
箱の裏に書かれている簡単なイラスト付き説明を見ると、デーツの入った容器にピスタチオをパラパラと入れ、デーツシロップを注ぐようにと書いてあります。「デーツにデーツシロップをかける?」「種はどうしたら?」。。。
半信半疑のまま、まずはデーツを10粒ぐらいに減らしてやってみることにしました。見たところデーツのヘタはとってありました。でも、種ははいっているみたい。「デーツシロップ漬けにするなら、種がない方がいいんじゃないか。。。」。よく見ると、1個1個に縦に切込みが入れてあります。「種を取り出しやすいようにしてくれてるのか!」。で、種を取り出してみると、見慣れた細長いデーツの種とちょっと違う。「変な形の種。。。」、と、捨てそうになって、気が付きました。「アーモンドだ!」
1個1個、種を抜いて、アーモンドを詰めてあるのでした。
私の判断でデーツシロップをかけてから一晩おき(デーツを柔らかくするため)、食べる前に、甘さを和らげるために薄くタヒニをかけました。その上にピスタチオをパラパラ。キャラメルのような風味とカリっと香ばしいナッツの食感で、ご馳走デーツになりました。
箱のQRコードから製造元のサイトを見てみると、サウジアラビアにある贈答用デーツの専門店でした。タヒ二とか、今回のようなデーツシロップが添えられた、お洒落な缶入りデーツのセットも多数扱っているようです。
サウジアラビアでガフワ(アラビックコーヒー)のおもてなしを受ける時、デーツをディップとともに勧められることがよくありました。タヒニの他に、マラムさんのファミリーの味という、やぎ乳のギーと雑穀粉(brown millet flour. たぶんアワかキビ)を混ぜたペースト。きな粉のような香ばしさがありました。
それから、日本人の友人Anriさんが教えてくれた、キシュタというクリームをデーツにつけて食べるのも、すごく美味しい食べ方でした。これはマスカルポーネで代用するとそっくりな味になるので、ぜひお試しください。
サウジアラビアの男性が、ラマダンの断食明けに、デーツにクリームをつけてゲストや子どもたちに差し出す動画をみたこともあります。デーツだけでも十分美味しく、栄養豊かなものですが、さらにひと手間かけることで、相手への優しさや敬意を増した表現なのかもしれません。
もちろんデーツにナッツやタヒ二を加えたお菓子はいろいろあると思いますが、デーツそのものをお出しするときにディップを添える習慣は、よその国・地域でもありますか?私はアラブ首長国連邦でデーツを出された時には、デーツはデーツのみ。ディップを勧められたことはありません。
「自分はデーツにディップを添えて勧められた経験があるよー」という方がもしいらしたら、教えていただけませんか?