2025.06.01(Sun)ブログ
「パレスチナの朝ごはん」レッスン
3月末から計5回にわたり開催して来た「パレスチナの朝ごはん」レッスンが、昨日終わりました。参加してくださったすべての皆様、ありがとうございました。




パレスチナの地の恵を代表するオリーブオイルやザーター(ザアタル)を豊富に使った、たっぷりとした朝食メニューです。
・ザーター・マナキーシュ
・ラブネ・ボール(ザーターとスマックをまぶして)
・フール(ソラマメのペースト)
・パレスチナ風ソフトボイルドエッグ
・ベイド・マ・バタータ(卵とジャガイモの炒め物)
・ハルーミチーズのグリル
他に、ウェルカム・ドリンクとして、ラマダン時期に飲まれるホシャーフ、デザートとして、ニゲラシードのペーストを練りこんだ真っ黒お菓子キズハも作りました。



昨日は参加者の中に、良質映画の上映に携わる方がいらして、占領地に暮らすパレスチナ系住民の生活を描いた映画『採集する人々』について話してくださいました。パレスチナの食卓に欠かせない食材の一つにza’atar(「ザーター」、「ザアタル)というハーブがあり、野生のザーターを摘みに行くのがパレスチナの人々の古くからの習慣だったのですが、1977年以来、自然保護の名目で野草の採集がイスラエルにより違法化されてしまいます。代わりにイスラエルの集団農場で栽培された製品を購入せよというわけです。パレスチナの自然に根を張って人々が育んできた伝統文化を、その土地から切り離そうとする政治的な意図があるとして抵抗する人々の様子を描いた映画だということです。
7月6日(日)に、とよなか男女共同参画センターで上映会があるそうですよ。
今回は、「パレスチナの朝ごはん」で料理に使われるザーターを味わってみたくて、レッスンに参加してくださったそうです。
ちなみにza’atarは現在品薄で高価ですが、「 パレスチナ・オリーブ 」さんがパレスチナから直輸入しているザアタルを予約してみてはいかがでしょうか。良質なオリーブオイルやオリーブ石鹸も扱っていらっしゃいます。
5回のレッスンの中では、他にもご自分の得意分野でパレスチナ支援に尽力されている方や、研究・勉強をされている方々が来てくださり、大変ありがたかったです。もちろん、「政治/歴史的なことは全く知りませんでした」という方もお越しになります。そういう方々が、いろいろ質問してくださったり、「これを機会にもっと勉強してみます」と言ってくださったりするのも非常にうれしいことでした。
「パレスチナの朝ごはん」レッスンの収益の一部は、認定NPO「 パレスチナ子どものキャンペーン 」の、「ガザ緊急支援」に寄付させていただきます。
「現在、ガザ住民の100%が飢餓の危機に晒されている」と国連報道官が2日前の5月30日に述べたばかりです。このような深刻な状況をドラスティックに変える力を持たない自分ですが、同情したり胸を痛めたりする以外に出来ることをなんとか探して、今後もやっていきたいと思っています。