2024.11.11(Mon)イベント報告
「『旅會』番外編・パレスチナの食卓」の報告
11/3(日)に開催された「『旅會』番外編・パレスチナの食卓」というイベントで、料理とトークをさせていただきました。 主宰の「旅の助」さん @sayuritabinosuke の素敵なご自宅サロン「春庭」に、世界を股にかける旅好きさん10数名が集っての、知的でしかもたいそう賑やかな会でした。
前菜は、ちぎったパンでつまんで食べる野菜や豆のディップ類を中心にお出ししました。毎日の食事に欠かせない平パンですが、ガザ地区ではパン屋が爆撃の標的にされたり、燃料・材料の不足から閉店を余儀なくされる中、人々は避難生活をしながらも、空き缶や粘土で作った急ごしらえの窯で、拾ってきた薪(あるいはその代わりになるもの)を燃やし、支援物資の小麦粉を使ってパンを焼いていると聞きます。
手間をかけることで客人への敬意を表すと言われるパレスチナ料理の代表格、キッベもご紹介しました。甘酸っぱいザクロペーストがよく合います。
戦火の渦中にいる人々は、今はこのような手の込んだ料理を口にすることは叶わないかと思いますが、せめてこうして食事会に参加してくださった方々には、パレスチナにこのような美しい伝統があることを、目でも耳でも舌でも知って感じていただきたく、心を込めてお料理しました。
イスラム教徒は酒類を飲みませんが、こういうお料理は実はワインとも好相性です。Liberty Wineさん @liberty.wine がレバノンから直輸入したワインをお出しすると、皆さんとても楽しんでいらっしゃいました🍷。
メインディッシュは、パレスチナといえば、の、マクルーバ。皆さんと一緒に、ドキドキしながらひっくり返しました。パレスチナ名物ムサッカンをロールにしたものもお出ししました。
お腹が満たされたところで、私の拙いトークを聴いていただきました。私の個人的なパレスチナとのかかわりや、食文化のことを中心に、と思ってはいたものの、やはり人道問題については強い思いがあり、語らずにはいられませんでした。長い話にじっと耳を傾けてくださった皆さん、本当にありがとうございました。
そしてデザートは、ピスタチオを生地にもトッピングにもたっぷり使った、ピスタチオのハリーサ。甘い焼き菓子を、清涼感いっぱいのセージティーとともに楽しんでいただきました。
参加してくださった皆さん、素晴らしい機会を与えてくださった旅の助さん、そして、ずっとキッチンで手伝ってくださっていた智佳子さんにも、心から感謝申し上げます🩷🩷🩷
なお、今回の会でレバノンワインとオリーブオイルから得られた収益と、私がいただいた謝礼の一部を、ささやかではありますが、認定NGO「パレスチナこどものキャンペーン」 に寄付させていただきました。